今までは会計事務所に毎月顧問料を支払うというのが一般的でしたが、最近は決算申告だけを税理士に依頼するケースが小規模会社を中心に増えてきており、弊社でも合同会社や休眠会社を中心に依頼が増えてきています。
決算申告のみ依頼するメリットは何と言っても毎月の顧問料を支払う必要がないことから、年間で少なくとも30万円前後の税理士報酬を削減できる点です。ですから、資金繰りが厳しい会社や毎月会計事務所に相談する事がない会社には正にぴったりのサービスであると言えます。
一方必ずしも良いことだけではなくデメリットもあり、節税対策は一般的に事前に行うケースが大半であることから、決算申告だけを税理士に依頼する場合に利益が出ている場合には、毎月顧問料を支払っている場合と比べて納税する金額が大きくなる可能性があります。
また、毎月顧問料を支払っている場合には、定期的に会計事務所の担当者が会計データをチェックするので、リアルタイムで会社の財務内容を把握できますが、決算申告のみ依頼している場合には、申告期限にならないと業績を把握できない可能性があるので、自社で会計ソフトへのデータ入力をする必要があります。
このように、決算申告だけを会計事務所に依頼する場合にはメリット・デメリットがあるので、自社の資金繰りや会社規模から、どちらを選ぶのがベストなのかきちんと考えて選択する必要があります。
ちなみに、弊社に依頼される方の傾向を見ていると、売り上げ規模が3,000万円を超える程度から毎月の顧問契約を結ばれる方が増えてきているので、この辺りの数字を参考にして、どちらを選ぶのか決めるのも良いと思います。